海底トンネル/新潟みなとトンネル
 信濃川河口部には万代橋より先に橋がありません。このことは人々の生活にも、地域や経済の発展にも大きな障害となっており、万代橋よりも下流に左岸と右岸を結ぶ連絡道路を作ることは、大正時代からの人々の悲願だったのです。 そこで、長年の新潟市民の悲願がかなって建設されたのが、信濃川左岸の入船地区から山ノ下地区を結び、国道113号線と新潟バイパスへ連絡する港口部ルートとなる「新潟みなとトンネル」です。
  着工は1991年。2000年の8月にトンネルが貫通し、2002年のワールドカップサッカー新潟大会の開催にあわせて暫定的な開通を目指して、着々と工事が進行中。
  トンネルの換気口となる立抗には展望台が設置され、周辺には市民が集うやすらぎ素・エースも造られます。「新潟みなとトンネル」の完成によって、新潟はさらに発展し、海・川・港を活かした住み良い活気のあるまちになることでしょう。
■水の中の仕事
 新潟みなとトンネルは、「沈埋(ちんまい)函」とよばれる大型のコンクリート製トンネルを海底に並べて設置する「沈埋(ちんまい)工法」を採用した、日本海側で初めてのトンネル。その工事の過程にも、潜水士は深く関わっています。 新潟みなとトンネルの総延長3,260mのうち、「沈埋工法」で工事が行われた部分は信濃川両岸を結ぶ約850m。
海岸保全/新潟西海岸
 新潟西海岸は、信濃川から流出した土砂が積もってできた日本有数の砂丘海岸です。しかし、様々な工事や流出土砂の減少、地盤沈下などの影響で海岸線が後退しつづけており、経費や効果の問題もあり、大正時代から継続されてきた対策法では解決できない状況まで来てしまいました。
  そこで、新しい海岸浸食対策として採用されたのが「面的防護工法」です。面的防護工法による海岸保全は、日本海の厳しい気候による災害から地域を守るだけでなく、失われた砂浜の復元によって美しい景観を取り戻して海とふれあうことのできる場をみなさんに提供し、「安全でうるおいのある海岸空間」を創り出します。
■水の中の仕事
 新潟西海岸では、新たな浸食対策として「面的防護工法」による浸食対策事業が進められており、その工事にも、潜水士が大きな役割を担っています。
新潟空港
 地域から世界への窓口として、大切な役割を担う空港。新潟空港も年々、旅行者が増え、貨物運搬の需要が高まる一方です。そこで、ますます高まる航空需要に対した施設の整備を目的に滑走路の延長やターミナルの整備が行われました。平成8年3月に大型航空機が発着可能な2,500m滑走路が完成し、同じ年の7月には新しいターミナルも完成しました。